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「日焼け」前後の栄養バランスを整える。美白は一日にして成らず。

SUMMARY

  1. ・春の紫外線は晩夏に匹敵する。
  2. ・日焼け対策は、体内の抗酸化物質で活性酸素を中和し、メラニン色素を作らなくても良い環境を作ります。
  3. ・朝は柑橘系フルーツに含まれるソラレンは摂るべからず。(ビタミンCは大丈夫)

春の紫外線は晩夏に匹敵する

春の肌は厳しい寒さや乾燥を乗り越えたばかり。 
非常にデリケートで紫外線の影響を受けやすい状態であると言われます。 
 
美白ケアは予防ケア。 
日に焼ける前に始めることが大切です。 
 
今回は紫外線が増える季節に考えたい「日焼けのメカニズム」と栄養バランスの関係をご紹介致します。 
 

肌にかけるサングラス?

メラニンの生成(日焼け)とは、日光に当たることによって生成される活性酸素への防御作用です。 
 
紫外線が肌を通過し体内に侵入すると細胞内で活性酸素が発生し、その活性酸素が悪玉となって細胞やDNAを傷つけたり酸化(老化)を進めます。そこで、皮膚は細胞を守るために、黒い色素(メラニン)を作り紫外線を吸収し、ダメージからブロックします。 
 
肌が黒くなるということは、活性酸素から自分を守るために皮膚自らが「サングラス」を作り出し、肌にかけた状態です。 
 
これが「日焼け」、つまりメラニンによって肌が黒くなるメカニズムです。 
黄色人種のアジア人は、地域的にどちらにも対応できる体質なので、この働きがもっとも優れていると言えますし、そのせいで日焼けによって黒くなることに悩む人種とも言えます。 
 
体内の抗酸化物質は、活性酸素を中和し、黒いメラニン色素を作らなくても良い環境を作ると言われています。 
つまり、活性酸素が生成されなければ、肌は全く黒くなる必要がないのです。 
 
活性酸素を抑えずにメラニンの生成を抑えることは、活性酸素に対して無防備になるため、かえって危険が伴うので注意が必要です。 
 
栄養バランスを整え体内の抗酸化物質が十分にあることは、活性酸素を速やかに且つしっかりと中和し、メラニンの生成を抑えることに繋がります。 
また、抗酸化物質にはメラニンの還元作用もあるので、出来てしまったメラニンの白色化に働きます。
紫外線を浴びる前後に栄養バランスを整えるとベターです。 
 
日光に当たる肌の「前後に作用する」というイメージをこのメカニズムと一緒に理解しておくと、今年の日焼け対策に良い方法が見つかるのではないでしょうか? 
 
日焼け対策は日焼け止めクリームを塗るなど外からのケアが基本です。それに加え、体内の抗酸化物質を整えるインナーケアを行うことも大切です。 
 
また、ご存知のことと思われますが活性酸素は、身体を酸化させ、細胞にダメージを与え、老化させる原因となります。これは身体のサビとも言われていますので、エイジングケアの観点からも大切です。 
 

ビタミンCを朝に摂取して大丈夫?

ビタミンCは朝摂取すると日焼けしやすくなるという噂があります。 
これは、ビタミンCが柑橘類のイメージが強いことからきた誤解で、実際に紫外線の感受性を高めてしまうのは「ソラレン」という成分です。 
 
「ソラレン」は柑橘類に多く含まれるので、もし朝にビタミンCを摂取しようとした場合、柑橘類からではなく、サプリメントなどから摂取するとよいでしょう。 
 
参考 
・村田晃「新ビタミンCと健康 21世紀のヘルスケア」(2012) 
・柳澤厚生「つくらないがん療法 高濃度ビタミンC点滴療法」(2017) 
・「精油中のフロクマリン類分析」アロマテラピー学雑誌, 17(1), 2016 

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