
花粉症シーズン到来!ドクターが教える効果的な予防法
SUMMARY
- ・そもそも花粉症、なぜ起こる?
- ・花粉症は「内側/外側」両方から対策を!
- ・この時期の体調管理に「ビタミン」を
- ・病気を未然に防ぐ「予防医療」
花粉症シーズン、辛い症状に悩む方は多いですよね。
悪化しないためには、どんな対策やライフスタイルが良いのでしょうか?
今回は、花粉症治療を専門とする「大泉学園耳鼻咽喉科」院長・保谷先生に効果的な対策を伺いました。
花粉症に悩んでいる方、予防したい方は必読です!
保谷則之 先生
耳鼻咽喉科専門医。「大泉学園耳鼻咽喉科」院長。
地域密着型で、赤ちゃんから年配の方まで土日も受診できる医院として人気。花粉症治療を専門としながら、予防医療にも力を入れている。
大泉学園耳鼻咽喉科|公式サイト
そもそも花粉症、なぜ起こる?
──花粉症がおこるメカニズムとは?
保谷:花粉が鼻の粘膜につくと、体はそれを「異物」として認識し、守るための「抗体」を作ります。この抗体がアレルギーを起こす細胞とくっつくと、花粉症の準備完了です。
その後花粉を吸い込むと、抗体とつながった細胞から「ヒスタミン」という物質が出て、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状が起こります。これが「花粉症」です。
近年は花粉症の若年化が進んでおり、乳幼児期からでも発症する可能性があるため気をつけたいですね。
──症状が悪化する原因とは?
保谷:花粉症シーズンに山へ出かけるなどして、一度に大量の花粉を浴びると悪化しやすいです。
花粉を避ける以外にも、この時期は体調管理に気を付けましょう。
風邪を引くことで鼻粘膜が炎症を起こしたり、体調不良(睡眠不足・疲労など)も悪化につながります。
花粉症は「内側/外側」両方から対策を!
──花粉症の対策を教えてください。
保谷:外出するときはマスク、花粉症用メガネを着用しましょう。
意外と盲点なのが「皮膚」。実は、皮膚にもアレルギー抗体があります。花粉が付くと肌が荒れる原因にも。敏感肌の方は、花粉シーズンはなるべく肌を露出しない、日焼け止めを塗るなど、“守る”ことで対策をしましょう。
また、家の中に花粉を持ち込まないことが大切です。
帰宅後は玄関前で服についた花粉をはたいたり、室内では空気清浄機・加湿器をつけて花粉を除去する。洗濯物は部屋干しにするなど、とにかく花粉を家に持ち込まない工夫をしましょう。
──症状を和らげるために、心がけたい生活習慣とは?
保谷:花粉シーズンはとにかく風邪をひかないよう、体調管理に気を付けてください。そのためには「内側から免疫を高める」ことが重要です。
基本的なことにはなりますが、早寝早起きの健康的な生活を送り、睡眠不足を防ぐこと。
食事は偏りのない、バランスの良い食生活を心がけましょう。
特に「発酵食品」は花粉症の症状軽減に効果的ですので、積極的に摂取したいですね。
逆にこの時期に控えた方がいいものは、アルコールや喫煙です。
アルコールは鼻炎の原因にもなりますので、鼻の粘膜をケアするためにも極力控えることをおすすめします。
この時期の体調管理に「ビタミン」を
保谷:この時期の体調管理として「ビタミンC」と「ビタミンD」を活用しましょう。
特にビタミンCは、食事から摂取もできますが、不足しがちな場合はサプリメントからも補いたいところ。ビタミンCは摂りすぎても害にならないため、この時期は十分な量を摂りたいですね。
そしてビタミンDは、体調を崩しやすい冬〜春にかけては必須の栄養素。自身にあった適切な1日の用量を、毎日摂取することを推奨しています。
ビタミン摂取は吸収率が大事。その点リポソーム化されているLypo-Cは吸収性を追求しているため、クリニックでも取り扱っています。
──先生ご自身もLypo-Cを飲まれていると伺いました。
保谷:Lypo-C C+Dを、「気合いを入れるぞ!」という意味で、毎日欠かさず仕事前に飲んでいます。
最初に実感があるか試し飲みをした時は、1日に6包と大量に飲んだのですが、朝の目覚めに違いを感じ、それ以来飲み続けています。
病気を未然に防ぐ「予防医療」
──クリニックでは「予防医療」に力を入れていると伺いました。
保谷:そうなんです。当院は保険診療がメインではありますが、サプリメントや点滴療法を取り入れるなどして予防医療に力を入れています。
予防医療とは「病気になりにくいカラダ」を作ること。
健康的な生活習慣を守り、バランスの取れた食事と栄養素を摂り、「免疫力を高める」ことが病気の予防につながります。
日本では多くの方が、病気になってから病院を受診することが多いです。
当院は保険診療がメインですので、なかなか予防医療の大切さを患者さんに伝える機会が少なく難しいところもありますが…。
ただ、患者さんを見ていると年齢を重ねるごとに健康への意識は上がっていきます。体力のピークを過ぎる40代、50代以降は、ライフステージとカラダの変化に合わせて、自身の健康を見直す人が増えています。
さらに、昨今は「免疫」への関心も高まっているため、予防医療も徐々に浸透してきていると感じています。
Q.先生自身、予防医療の観点から実践していることはありますか?
保谷:運動と食事です。
運動は主にジョギングで、寒くても暑くても外に出て走っています。
また、食べ過ぎは老化を早めるため「食べ過ぎないこと」を心がけています。
たくさん食べたら次の食事量を減らす、毎日体重計に乗ってチェックするなど。
日々多忙ではありますが、運動も食事も、なるべく習慣化するように心がけています。これらの努力が10年後の自分を健康にしてくれると信じています。
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いかがだったでしょうか?
花粉症対策について、さらには見落としがちな内側のケア(インナーケア)の重要性についても教えていただきました。
予防医療の観点も取り入れつつ、花粉に負けないカラダ作りをしましょう◎